雪国に住んでいる方は、冬にスタッドレスタイヤに交換して、夏用のタイヤとホイールのセットは何の疑問もなく物置等に保管されている方が多いと思います。
しかし、タイヤは様々な要因で劣化しますので、ただ保管するだけではタイヤの劣化が早くなってしまいます。タイヤを長く使うことでコストを削減することができますし、エコに貢献できるので、正しく長く使いましょう。
目次
保管前にタイヤとホイールは必ず洗浄、清掃
タイヤには砂や土、ホコリ以外にタイヤワックスや融雪剤が付いているとタイヤやホイールの劣化の原因になりますので、保管する前にはきちんと洗い流しましょう。
タイヤの洗い方
1.外観チェック
タイヤに釘など刺さってないか、また、ひび割れが無いか確認しましょう。ひび割れや亀裂がある場合は速やかにショップに確認してもらうか、交換しましょう。石などが挟まっている場合は除去してください。同時にタイヤの溝が残っているか確認しておくといいでしょう。
2.水洗い
先ずはシャワーや高圧洗浄機などで泥や土を取り除きましょう。これは汚れが残ったままブラシでこすり洗いしてしまうとタイヤやホイールに傷がついて、結果寿命が短くなってしまう恐れがあります。その後ブラシを使って汚れを取り除きましょう。特にタイヤとホイールの間は汚れがたまりやすいので丁寧に掃除しましょう。
3.洗剤は最小限で
水だけで汚れが取れない場合は洗剤を使って洗いましょう。この時注意して欲しいのは、必ず中性洗剤を使用してください。特にアルカリ洗剤を使用すると、タイヤを劣化させる原因になるので、絶対に使用しないでください。お勧めは中性のカーシャンプーで、艶出しやコーティング機能がないシンプルなものが良いです。普通に使うように必ず水で薄めて使ってください。
また、洗い終わったらすぐに水で洗い流してください。この際に、洗剤の成分が残らない様に注意しましょう。そして水滴が残らない様に布などでふき取りましょう。
4.タイヤワックスの使用は注意
せっかくタイヤを洗ったらワックスを使って綺麗にしたいところですが、注意が必要です。というのは、ワックスには製品にもよりますが、タイヤを劣化させる成分が含まれている場合があるので、使用はなるべく控えましょう。特に油性成分の含まれているタイヤワックスを長い間付けておくとタイヤの成分が溶け出し、タイヤが劣化してしまう原因になります。
ホイールの洗い方
ホイールはタイヤと違って泥や土以外にもブレーキダストが付着しています。ブレーキダストとはブレーキキャリパーやパッドが削れたもので、放置しておくとホイールに固着して、黒く汚れてしまい、非常に除去し辛くなってしまいますのでタイヤ交換に関わらず、こまめに掃除した方が良いです。
1.水洗い
タイヤと同じく、表面に付着している汚れをシャワーで流します。高圧洗浄機があればなおよいです。
2.カーシャンプーで洗う
カーシャンプーを使ってホイールをまんべんなく洗います。この際のコツとしては、カーシャンプーを泡立てて使うと汚れが取れやすくなります。簡単な泡立て方としては、まず初めに、バケツにシャンプーを入れ、水を勢いよく入れるとカーシャンプーが泡立ちます。この泡を使ってホイールを洗うと綺麗に汚れを取ることができます。
3.細かいスポークやナットの部分は歯ブラシ等を使って
スポンジだけでは細かい部分の汚れは非常に落としづらいです。そこで、お勧めできるのが歯ブラシや軍手を使って清掃します。もちろんホームセンターに売っているもので構いません。軍手をしたまま直接細かい部分の汚れを取り除いていきます。軍手を使う賢い方法としては、薄いゴム手袋をしたあとに軍手をすると手が汚れずに掃除できます。
4.一度水洗い
洗った後はシャンプーの泡が綺麗に落ちるように丁寧にシャワーなどで水洗いをします。
5.クリーナーで清掃
軽い汚れの場合はシャンプーだけで汚れは落ちますが、タール、ピッチ、ブレーキダストの汚れは簡単には落ちません。そこでブレーキクリーナーを使うと、ひつこい汚れを簡単に取ることができます。ホイールクリーナーはカー用品店で購入することができます。使い方としては、種類によって異なりますが、一般的にはホイールにスプレーして、スポンジでこすり、水洗いをするだけで、簡単に汚れを落とすことができます。
長持ちするタイヤ保管のコツ
空気圧を落として保管
タイヤは空気を入れた状態で重ねて保管すると設置している所が重みで変形してしまう可能性があるので空気を少し抜いた状態で保管してください。虫回しが無くても空気を抜くことが可能です。それはエアー抜き(減圧)ができるエアゲージを使うことです。日常点検にも必要ですし、安いものであれば2000円以下で購入することができるので工具箱に入れておくといいでしょう。
保管はタイヤラックを使用して
タイヤを直接地面に置いてしまうと、地面にタイヤの跡が付いてしまって非常に取れにくい状態になってしまいます。また、縦に積み上げてしまうと特に一番下のタイヤに負担がかかってしまいますのでラックを使用しましょう。
タイヤラックは縦置きでも縦置きでも構いませんが、縦置きにするとラックに設置する部分に負担がかかりますので、必ず前記の空気圧を落とすか、定期的にタイヤを回転させて、タイヤの負担を軽減させましょう。
タイヤには専用のカバーをかけて
タイヤは紫外線や雨を浴びると劣化が早くなってしまいますのでカバーを必ずかけましょう。なければごみ袋などのビニール袋でも構いませんが、タイヤカバーの方が紫外線や雨等を通しにくい構造になっていますので、専用のタイヤカバーの方が安心です。
保管場所も注意
直射日光や雨、風などが直接当たる場所に保管するとタイヤの劣化を早めてしまうので出来れば外に保管することは止めましょう。タイヤカバーをかけていればマンションのベランダでも構いませんが湿気が多いところと日光が当たるところは避けましょう。
保管場所がなければタイヤ保管サービスの利用を
タイヤの保管だけにレンタルガレージや貸倉庫を借りてしまうと月々の支払いが高くなってしまいます。その場合はタイヤを預かってくれるショップに預かってもらうのが得策です。北海道や東北などの雪の降る地域ではディーラーやガソリンスタンド、タイヤショップ等比較的簡単に見つかると思います。
費用としてはサイズやサービスによって異なりますが、1シーズン当たり5000円程度とリーズナブルです。
タイヤ保管サービスならではのメリットも
盗難の心配がない
自宅の外や物置に置いておくと盗難の心配がありますが、タイヤ保管サービスではセキュリティがしっかりした場所に保管してくれますので安心して預けられます。
タイヤ交換が楽
タイヤを預かってもらえば、タイヤ交換の際の持ち運びが不要ですので、車をお店に持っていく負担も手間も掛からないので非常に楽です。交換の際にはお店に連絡をして車を持っていくだけです。