目次
はじめに
「タイヤ交換の季節がまた来たな…」と毎年思っている方も多いのではないでしょうか。保管場所の確保が難しかったり、交換の手間やコストがネックになっていたりと、悩みは尽きませんよね。
そんな悩みを解決する選択肢として、最近注目を集めているのがオールシーズンタイヤです。中でもイタリアの老舗メーカー「ピレリ」のオールシーズンタイヤは、オートバックスなどでも見かける機会が増えてきました。
でも「実際どうなの?」「日本の気候に合うの?」という疑問をお持ちの方も多いはず。
この記事では、私が実際に各モデルを調査・比較した結果をもとに、ピレリのオールシーズンタイヤの実力や選び方について解説します。タイヤ選びで頭を悩ませている方のお役に立てれば幸いです。
ピレリって実際どうなの?
150年の歴史が物語るブランドの信頼性
イタリアで1872年に創業したピレリは、F1などのトップレースに供給する名門タイヤメーカーです。日本では国産ブランドほど見かけることが少ないため「大丈夫かな?」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、そんな心配は無用です。
実は世界市場では常にトップシェアを争う大手メーカーで、技術力はもちろんのこと品質管理も徹底しています。
ピレリタイヤの魅力
ピレリタイヤを使ったことがある人なら共感するであろう強みをいくつか挙げてみます:
- F1にタイヤを供給している
- フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーへの純正採用
- 最新素材・技術へのこだわり
オールシーズンタイヤのラインナップを徹底比較
ピレリのオールシーズンタイヤは大きく分けて、乗用車向けの「チントゥラート」シリーズとSUV向けの「スコーピオン」シリーズがあります。それぞれの主なモデルを詳しく見ていきましょう。
乗用車向けモデル
1. チントゥラート オールシーズン SF3
2023年に欧州で発表され、2024年に日本でも発売された最新鋭モデルです。SF2の後継として、各方面で性能アップしています。
こんな特徴があります:
- DEKRAのブレーキテストで優れた結果
- 夏タイヤに近い静粛性と転がり抵抗性能
- 欧州ラベリングでウェットグリップAを取得
- 欧州ラベリングでノイズ性能はAまたはB
- インターロック式V字型ブロックによるウェット性能と静粛性の両立
実力は? SF2と比べて、燃費性能、耐久性、雪上性能、静粛性が向上しており、今のところピレリのオールシーズンタイヤの中では最高傑作と言えるでしょう。
欧州のタイヤテスト機関による評価でも、同じクラスのライバル製品を上回る総合評価を獲得していました。特に静かさと乗り心地のバランスが高得点で、毎日の通勤にも長距離ドライブにも快適です。
ただ、どんなに優れたオールシーズンタイヤでも、やはり深雪や固まった雪道では専用スタッドレスには敵いません。北海道など本格的な雪国での使用はあまりおすすめできません。
2. チントゥラート オールシーズン SF2
2021年に日本市場に登場したモデルです。
こんな特徴があります:
- スリーピークマウンテンスノーフレーク認証取得済み
- 最適化されたピッチシーケンスによる静粛性の向上と耐久性の向上
- V字型のトレッドデザインよるハイドロプレーニング現象の抑制
- 3Dサイプによる雪道路面でのグリップ力
- ウェット路面での制動距離が従来モデルより短縮
実際の走りは? 晴れの日も雨の日も雪の日も、どの路面でもしっかり対応してくれます。特に雨の日の安定感は秀逸で、梅雨時期や雨の多い地域では心強い味方になってくれるでしょう。ただ、本格的な豪雪地帯では専用スタッドレスには及ばないので、その点は覚えておいた方がいいですね。それでも軽~中程度の雪なら十分対応できます。
SUV向けモデル
1. スコーピオン ヴェルデ A/S
SUVやクロスオーバー車用に開発されたモデルです。
こんな特徴があります:
- 接地面積を広く取り、安定した走りを実現
- 雨や軽い雪でも安定した走行が可能
- マッド&スノー規格認定
評価は? タイヤ専門サイト「タイヤフッド」での総合評価は5点満点中4.16点でした。特に晴れた日の安定感が高評価ですが、雪道性能は「まあまあ」といったところです。
2. スコーピオン ゼロ オールシーズン
高性能SUV向けの上位モデルです。ジャガーやランドローバー純正タイヤとして採用された実績があります。
こんな特徴があります:
- 自動車メーカーと共同開発されたオールシーズンタイヤ
- 湾曲した溝とトレッドデザインで走行音を抑制
- 4つの縦溝によるドライとウェットの両立
評価は? 高性能SUV用タイヤとして、ドライグリップ、ハンドリング、静粛性のバランスが取れているという評価です。ただし、M+Sタイヤですがスノーフレークマークはついておらず、本格的な雪国での使用には向いていません。
オールシーズンタイヤのいいところ・悪いところ
いいところ
- お財布に優しい: 夏用・冬用の2セット買うより初期費用が浮く
- 面倒くさくない: タイヤ交換の手間と工賃が不要
- 収納問題を解決: タイヤ保管用のスペースが要らない
- 急な天候変化も安心: 予想外の雪にも慌てずに対応できる
気をつけたいところ
- 専用タイヤほどではない: 夏タイヤほどの暑さ対策、スタッドレスほどの雪対策はできない
- 雪国には不向き: 本格的な雪道や凍結路面ではスタッドレスの方が断然安心
ピレリのオールシーズンタイヤの評価
せっかくの雪なのでオールシーズンタイヤの限界確認
ピレリ チンチュラート
氷になってなければほとんど問題ない感じ pic.twitter.com/cshcV6epmk— 紫の雨蛙 (@AmagaeruPurple) December 24, 2022
降雪もすぐそこ!ってことでピレリのオールシーズンタイヤに履き替え。パターンの見た目がハードで足元が引き締まる。なにより乗り心地よく静か。これ評判通り。気になる価格はサマータイムの1.5倍。悪くない。いや、関東住みで雪道ガンガン行かない人はオールシーズンオススメかも。 pic.twitter.com/pdIlhmcmuc
— Dan Suzuki/ダン (@dansuzuki) August 20, 2023
こんな人にピレリのオールシーズンタイヤをおすすめします
- 年間を通じてたまにしか雪が降らない地域にお住まいの方
- タイヤ交換や保管場所の確保が面倒だと感じる方
- いざという時の雪対策として備えておきたい方
- コスパ重視派の方
- 年間走行距離がそれほど多くない方
買うならどこで?おすすめの購入方法
イチオシ購入サイト:タイヤフッド
ピレリのオールシーズンタイヤを買うなら、【TIREHOOD】 がおすすめです。このサイトのいいところは:
- ピレリ製品がたくさん揃っている
- ミシュランのクロスクライメイトやダンロップのオールシーズンマックスなど他メーカー製品と比較できる
- 実際に使った人のリアルな口コミが参考になる
- パンク保証サービスが付いている
- オートバックスや整備工場に直接送ってもらえる
これらの特徴のおかげで、安心してタイヤ選びができますよ。
予算重視ならアジアンタイヤという選択肢も
「もっと安くすませたい!」という方には、アジアンタイヤも検討の価値があります。最近のアジアンタイヤは品質がグッと上がっていて、コスパの良さが魅力です。
おすすめ購入サイト:オートウェイ
アジアンタイヤを買うなら「オートウェイ」がいいでしょう。夏タイヤ、スタッドレス、オールシーズンと幅広く取り扱っていて、国産タイヤの半額以下で手に入るものもあります。
まとめ:あなたに合ったタイヤの選び方
ピレリのオールシーズンタイヤは、バランスの取れた性能と信頼性で世界中のドライバーから支持されています。特に最新の「チントゥラート オールシーズン SF3」は、どんな天候でも頼りになる性能と長持ちする耐久性を備えていて、日本の道路事情にもマッチしています。
タイヤ選びでは、こんなポイントを考えてみると良いでしょう:
- 住んでいる地域の気候: 雪の量や雨の多さはどうか
- 乗っている車: 車の重さやパワーに合ったモデルを
- 運転スタイル: スポーティに走りたいか、燃費重視か
- 予算: 最初の値段だけでなく、長持ちするかも含めたトータルコスト